私たち歯科医療提供者は、これまで「う蝕予防活動」や「8020 運動」など、地域の皆様の健康増進に向けた取り組みを精力的に進め、成果を上げてきました。
その一方、超高齢社会の到来という課題解決策として準備を進めてきた「地域包括ケアシステム」も、目標の2025年まで3年余りとなり、より具体的な取組みを示す段階に至っているものと認識しております。
こうしたことから、厚木歯科医師会は「超高齢社会において歯科医療の果たすべき新しい役割と責任」について議論を重ね、その中で「口腔の健康が全身の健康に密接に関係する」という多くの知見に基づき「要介護高齢者」を対象とした「口腔機能管理センター」の運営を鶴見大学歯学部のご協力をいただき、令和3年度から本格的に進めることといたしました。
折しも、2021年の介護報酬の改定では介護老人福祉施設等における口腔衛生管理について、従来の任意サービスが基本サービスに改定されました。今回の改定を契機に、歯科医療提供者として入所者の口腔の健康を図り、自立した日常生活を営むことができるよう、介護施設関係者の方々とより密接な連携を図ることが求められております。
厚木地域医療連絡会には医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、ケアマネジャー、介護福祉士(ケアワーカー)など医療系・福祉系の専門職の皆様が多数参画されており、この場をお借りして歯科医師の活動により一層のご理解、ご協力をお願いいたします。
今後とも、『厚木医療福祉連絡会』の活動を通じて、『誰もが住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができる地域包括ケア社会』の実現が果たせまよう、厚木歯科医師会も皆様とともに尽力させていただくことをお約束申し上げ、会長のあいさつといたします。
令和3年4月
厚木医療福祉連絡会
一般社団法人厚木歯科医師会
会長 難波勝文